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こんにちは!
西カクヨです。
今回は、AIによって生成されたイラストかを、判断する方法について解説します。
「機械が生成した絵」と「人間が描いた絵」を、見分ける方法の解説ですね。
2022年の中盤から、AIイラストの生成レベルが爆発的に向上し、目視での見極めはとても難しい状況です。
まず、こちらの画像をご覧ください👇
こちらは、AIの画像生成を使用した、猫耳娘のイラストです。
この画像のように、シンプルなAIイラストほど、見極めが難しくなります。
私は正直、目視だけで「絶対にAI生成だと見分けられる!」と言える自信がありません…。
2023年春頃までのAIイラストは、目に違和感があり、拡大すればAI生成画像であることがある程度分かりました👇
拡大して目を確認すると、左右のバランスが崩れていることが分かりますね。
このAI生成イラストは、2023年の4月に生成した画像です。
この頃までは、手描きで目を修正していた人も、多かったのではないでしょうか。
私は、AI生成の崩れた目を、1枚ごとに手描きで修正して対応していました。
しかし最近のAIイラストは、生成レベルが大きく向上しており、目の情報だけで判断するのがとても難しいです👇
こちらは、2024年5月時点の技術で、修正し直したAIイラストとなります。
手描きの修正を一切加えていませんが、かなり綺麗に仕上がっているのが分かりますね。
今の時点でも、AIで完璧な目は生成されないため、私は未だにクリスタで修正を加えていますが、作業時間はかなり少なくなりました。
1時間の作業が30分となり、さらに30分の作業が15分となっていき、どんどん手描きの修正作業が減っている状態です。
そのうち、1枚あたり5分の修正で十分になりそうですね。
さて、日々の進化が目覚しいAIイラストですが、機械生成の判定をしてくれる便利なウェブサービスもあります。
「Hive(ハイブ)」と呼ばれるサイトで公開されている、「AI-Generated Content Classification APIs(AIジェネレイテッド コンテンツクラシフィケーションAPIs)」のデモサイトで確認可能です👇
✅https://thehive.ai/apis/ai-generated-media
Googleクロームの拡張機能も用意されているので、そちらもお試しください👇✅https://chromewebstore.google.com/detail/hive-ai-detector/cmeikcgfecnhojcbfapbmpbjgllklcbi
Hiveのウェブサービスで調べると、ある程度簡単に、AIイラストかどうかを見分けることができます。
「機械が生成した画像」と「人間が描いた絵」の、判別方法を知りたい方は、是非最後まで内容をご確認ください!
HiveのAI-Generated Media Recognition APIにアクセス
まずは、Hiveが公開しているデモページにアクセスします👇
✅https://hivemoderation.com/ai-generated-content-detection?scroll=demo
✅https://thehive.ai/demos?case_study=ai_generated_image_detection
サイトにアクセスできたら、英語で書かれた画像の検出ボタンを押して、画像をアップロードしましょう👇
今回は先ほどご紹介した、猫耳のAIイラストをアップロードします。
2024年の5月に生成した、最近のAI画像ですね。
画像のアップロード後に表示される、AIイラストの判定結果がコチラです👇
「ai_generated」の部分が、「0.99」と表示されている場合は、「99.9%の確率でAI生成」と判定されています。
「not_ai_generated」の部分が、「0.00」と表示されている場合は、「手描きの確率は限りなく0%」という判定になるようです。
最近のAI生成モデルを使用しても、AI画像だと見抜かれていますね。
クオリティーが向上している最近のAIイラストでも、AI生成画像だと判別することができるようです。
どうやら、「絵に違和感がある箇所」ではなく、「AI画像の特徴」や「AIを使用した痕跡」を調べてくれるようですね。
Hiveのサービスならば、目視で手描きにしか見えないハイクオリティーなAIイラストも、ある程度は機械生成だと見分けることができます。
AIイラストだと隠してもバレる
AIイラストを見抜く技術の進歩は、影響がかなり大きいです。
AI生成画像であることを隠したとしても、バレる可能性が高くなったということになりますね。
2022年の8月に、AI生成画像がアメリカのアートコンテストで1位をとり、大きな話題となりました。
✅https://www.cnn.co.jp/tech/35192929.html
その1位を受賞した作品を、今のHiveAI判定ページで調べると、「99%AI生成」と表示されます。
今後のアートコンテストでは、機械的なAI判定チェックと人間による目視チェックが、必須になってくるでしょう。
AIイラスト狩りについて
また、今の時代「AIイラストだろ!」と、誹謗中傷を受けるリスクが高まっています。
「魔女狩り」ならぬ、「AI狩り」の時代が始まっているわけです。
目視だけでAI生成を見抜くのが難しいため、疑心暗鬼になるのはやむを得ない状況ですね。
「100%手描きだしこの話題は関係ない」と思わず、自衛する知識が必要になってきます。
pixivやXで、絵師さんがAI偽装の疑惑をかけられているのを、定期的に見かけます。
確かな証拠がないにも関わらず、コメントで「AIだ!」と攻撃を受けることも多いです。
明らかに手描きのイラストを、HiveのAI判定ページで調べると、「AIの確率生成0%」と判定されますが、そこまで調べずに攻撃する人も多いですね。
中にはHiveの判定で、「AI生成の確率66%」という微妙な作品もありますが、Hiveの数値はAI生成である証拠にならないです。
本当に手描きで完成させた可能性もあるため、むやみに作者さんを叩いてはいけません。
作者さんが本気で激怒した場合、誹謗中傷の罪に問われることもありますね。
また、イラスト投稿サイトのpixivでは、投稿作品に「AI」のタグを追加する、嫌がらせ行為も度々見かけます。
こちらは、他作者さんからの嫉妬攻撃も含まれており、あまりよい状況とは言えないです。
これからのpixivは、タグの編集を不可にして投稿する人が、増えていくでしょう。
AIイラスト判定の精度は?
さて、次に気になるのが、AIイラスト判定の精度だと思います。
「どれくらい正確にAI生成だと見抜けるの?」と、皆さん気になりませんか?
結論から言うと、現在のAIイラスト判定精度は、かなり高くなっています。
2023年の4月にHiveで調べた時は、「60%AIで40%手描き」と判定された画像もありました👇
これは過去に、色々な人にツッコまれていた部分であり、「AIの判定は微妙」という空気があったように思います。
しかし、1年後の今、改めて同じ画像を調べてみると、「AI生成の確率99%」と判定されるようになりました👇
1年かけて進化した結果、かなりAIイラストの判定精度が高くなったようです。
また、最近改めて、明らかに手描きなのにAI生成疑惑をかけられていた作品を、1年ぶりに調べ直してみました。
その結果、今は正常に「AI生成0%」と表示されるようです。
逆に、「AI生成の可能性が高いけど判定的には手描き」という、グレーな作品を改めて調べてみると、今はAI生成の判定が60%を超えていたりします。
今後、さらにAIイラストの判定精度は高くなっていきそうですね。
Hiveは、かなりの精度でAI生成かどうかを見分けるので、かなり使えるツールです。
しかし、AI判定サイトの結果を元に、「AIだろ!」と攻撃しにいくのは、絶対してはいけません。
AI生成判定は、精度100%ではないので、参考情報としてご活用ください。
AIイラスト判定の偽装について
しかし残念なことに、AIイラストの機械判定は、手描きの知識とスキルがあれば偽装できてしまいます。
イラストの画像は、主に「線」と「色」の2つで構成されていますよね。
AIイラストの判定は、「AI生成っぽい線」と「AI生成っぽい色」の、2つで判断されていると予想されます。
こちらの画像は、AIイラストを600%に拡大したものですが、線と色に独特のノイズが含まれていますね👇
AI生成画像に含まれる特徴的なノイズは、手描き作品との違いを見極める、重要なポイントになります。
逆に、線と色の「AI生成っぽさ」が無ければ、手描き作品と判定されてしまうわけです。
こちらの画像はAI画像を加工したイラストですが、現在「96%の確率でAI生成ではない」と判定されています👇
機械判定の精度は着実に向上していますが、完璧ではないのでご注意ください。
繰り返しにはなりますが、Hiveの情報は参考になるだけで、AI生成の証拠にはならないです。
AI生成画像の判定偽装方法については、確実に悪用されるので、ご紹介できません。
しかし、長年Photoshopやクリスタで描いている人ならば、ある程度簡単に予想できてしまうはずです。
やはり残念ながら、「100%AI生成だと見抜く方法」は、現在存在しないですね。
ただ、何もないより、判定材料が1つでもあると良いです。
未加工のAIイラストに関しては、かなりの精度で見分けることができるようになりました。
機械生成か手描きかどうかを知りたい場合は、ぜひAI生成の判定ツールをご活用ください。
今回のお話は以上です。
最後までご覧頂き、ありがとうございます!
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